今日の昼ごはん

  • 選択公理を認めると、実数は無限次元の有理数体上のベクトル空間になる
    • 1個取って、線形結合で取れる元を全部とって、残ったやつからまた取って、を繰り返す
    • ツォルンの補題 - Wikipedia
    • 極大元が実数全体じゃないと仮定すると、まだ元が残っているからそれを使ってもう一歩進むことができてそもそも極大だったというのと矛盾するので、実数全体を取れることが示せる
  • これによってf(x) + (y) = f(x + y)を満たすfがf = a x + b以外にも存在することが示される



つっこまれ

  • 選択公理を認めると、実数は無限次元の有理数体上のベクトル空間になる」
    • 選択公理に関係なくベクトル空間であり、基底が存在することを示すために選択公理が必要
  • 「f = a x + b以外にも存在する」
    • 誤りではないが、f(0 + 0) = f(0) + f(0)よりf(0) = 0が導かれるのでbは0
  • 「1個取って、線形結合で取れる元を全部とって、残ったやつからまた取って、を繰り返す」
    • この表現では基底の数が可算無限個のように勘違いされるかも知れない。厳密な表現はこうではない。
  • fを構成的に作れると思ったけど作れなかったことを「ああ、僕は基底と直交基底を混同していた」と言った件に関して、これは僕が4トントラックに乗って道を曲がろうとして「あ、この道は4トントラックでは入れなかった」って言ったけどそもそもその道は四輪車進入不可だった、って感じ。僕の脳内の「基底」のイメージが直交基底であったために、基底{1, √2, ....}の1ベクトル方向の成分は基底が構成的に作られるかどうかと無関係に確定すると勘違いしたが、実際にはたとえば√3は{1, √2, √3, ...}だと{0, 0, 1, ...}になりそうだが{1, √2, √3-1, ...}だと{1, 0, 1, ...}になりそう、というわけで基底が全て確定しなければ1方向ベクトルの成分は確定しない。そして基底は非可算無限個あるので無茶だ、という流れ。
  • ちなみにπ, π^2, π^3, ... はπが超越数なのでそれぞれ別個の基底