マインドマップ日記1

カラフルに描くことが重要だとは承知の上で、常時それをやるのはさすがに大変なので下書きは持ち歩きの付箋メモに電車の移動時間やレジの待ち時間でちょこちょこ描いてみた。まずは「マインドマップの描き方」で。

で、そのルールを踏まえた上で描き直してみた。

「絵心がないから」という口実の言い訳は新しいものに挑戦することに対する恐怖心から生まれているように思える。なぜ絵を描くのが怖いのか?正解がないからか?明確な正解のないものは採点されると満点が取れない。完璧主義から恐れが生じているのか?

マインドマップにおける「絵」は写実的である必要性がない。非言語的に思考を表象する手段なのだ。これこそ右脳を使うことにほかならない。絵が下手だからなどと言ってそれを避けているのではまったく意味が無い。

非言語表象には実用上の要求があって標識のピクトグラムなどに使われている。「絵で表現することができない」という現象を「絵心がないから」で思考停止するのではなく「絵で表現するためのノウハウが足りないのではないか」と考えるべき。

などと言っていたら「絵心はまなざしと解釈だよ」というツッコミがあったのでそれをマインドマップにしてみた。まなざしとは物事をよく観察することで、解釈とは「思い込みで目を曇らすことなくきちんと必要な情報を抽出すること」だと解釈した。しかし、物事をよく観察するって言うけど抽象物ってあるじゃない?例えば「生産性」ってどうやって絵に描くの?

抽象的なものを絵に描くには具象化が必要だ。「生産性」を絵に描けないのはすなわち漠然としたあいまいな概念のまま「生産性」という言葉で呼ぶことで分かった気になっているからだ。あなたの言う「生産性」とはなんなのか?作業時間の短縮なのか?無駄なタスクを廃棄することなのか?アウトプットを増やすことなのか?

「ムダ」とは何か?「アウトプット」とは何か?具体的な例を上げることができないから絵に描けないのではないか?「それは何なのか?」という問いかけを発することであいまいな概念を具体的なものに変えていくことが重要なのではないか?

僕がマインドマップに求める「生産性向上」の「生産性」とは「学習効率」だ。つまりそれは記憶の効率と想起の効率だ。記憶の効率を向上するには、入力の速度をあげることと、定着率を上げることの二通りの方法がある。想起とは連想であり、似ている物、関連するものを思い出す能力である。これは共通部分の発見だと言えるだろう。


情報の入力速度をあげるのはマインドマップの役割ではなかろう。マインドマップが果たすべき役割は定着率の向上である。それにはどうすればいいのか?具体例を挙げよう。例えば正規分布の密度関数を覚えたいとしたら何をすればいいのか?(試行錯誤)

自分が試行錯誤した内容を整理してみよう。つまり記憶の定着力を上げるためには還元、関連、具体化、抽象化、の4つの方法がある。

還元とは「情報を再利用性のある要素に分解する」ということだ。これは共通部分の発見であるとも言える。一見複雑で覚えにくいものの中から、部品として他のところでも使われるような意味のかたまりを切り出す作業だ。例えば正規分布の密度分布であれば分布が平均まわりで対称であることを担保している(x - μ)^2という部品がある。

関連とは「関連情報を持ち出す」である。「情報はそれ単体で意味のある存在ではなく色々なほかの情報との関係性の上で意味を持っている」という考え方である。正規分布の密度関数の式がそれ単体で意味があるかというとそうではなく、μやσにはきっちりとした意味がある。また、たとえば中心極限定理であるとか、共役事前分布が自分自身であると言った特徴が正規分布をわざわざ取り上げる意味のある分布にしている。「どうやってそれが作られたか?」「それが何に使われるのか?」などだ。

具体化と抽象化は「単純化」とするべきかもしれない。抽象化は詳細を省くことでシンプルにすることだ。厳密に正確でなくてもよい。近似でもいいし概要でもよい。なにも覚えられないよりはその方がましである。具体化はその逆である。変化することが多すぎて覚えられない場合、それはパラメータが多いんだ。パラメータを削除するにはパラメータに具体的な値を代入する必要がある。これはつまり具体例をあげることによってシンプルにすることだ。

完成版。まあ一番最後に書いた青色が一番ぐちゃぐちゃしているな。まあそれはそのうち慣れて綺麗にかけるようになるだろ。