初音ミク

初音ミクなんか使わなくても歌い手を雇えばいいじゃないか」って主張する人は「MIDIなんか使わなくても弾き手を雇えばいいじゃないか」とでも思っているのだろうか。
MIDIを使うことで大勢人を雇わなければ行けないことでも個人でできるようになったり、凄腕の弾き手を雇っても難しいような超絶技巧がいとも簡単に実現できたりするようになった。それと同じことが歌唱に関しても起こり始めようとしている。
正直なところ初音ミクはまだまだ発展途上だ。使っていると母音くらい音素の選択だけじゃなくて合成で作ってもいいじゃないかとかフラストレーションを感じることもある。でも生身の人間にどんなにお金を積んでもジェンダーファクターを歌いながらなめらかに変更したりはできない。そういう「これは人間にできないだろ」ってことをやってのける人が出てきてもおかしくない。
現状の初音ミクはまだまだ設定できる項目が少ない&使いにくいけども、初音ミクの大ヒットで市場の存在に気がついた他の「日の目を見ていない技術」たちがわらわらと出てくるはず。今後出てくる新しいバージョンがいったいどういう進化を遂げるのかが興味深い。