Pyspaアドベントカレンダー

Pyspaアドベントカレンダー、テーマとか目的とか、ターゲットとする読者とかがさっぱりわからないなぁ…とスルーしていたら id:Voluntas に「クリスマス過ぎててもいいから書け」とか言われた。

Pyspaがどういうものであるかの紹介とか、どんなに素晴らしいイベントであるかとかはまあ他の人が書いているのでもう一度書くこともないか。じゃあ普段滅多に書かないネガティブなことを書くことにする。

コミュニティ活動は苦手だ

最近気づいたんだけども、僕ってコミュニティ活動はあんまり好きではないようだ。

初対面の人とかよくわからないし、他人の感情をおもんばかって快適に過ごせるようにはからうだとかできないし、初めて参加して状況がわからずに戸惑っている人に積極的に話しかけてサポートしていくだなんて、よっぽど心のエネルギーが高くて、元気ハツラツな状態でなきゃ耐えられない。

だから最近はコミュニティ活動的にはあんまり参加していない。数少ない例外がPyspaってことになる。

だって温泉旅行だし

Pyspaは30人中28人くらい見覚えのある人で構成された温泉旅行だ。開発合宿ではない。温泉旅行だ。

この「常連比率を高く保つ」という戦略はPyspaの運営の中で一番すばらしい部分だと思っている。まあ、あくまで「僕にとって」なので新しく参加したい人にとっては邪魔だろうけど。

いつもと同じ場所、大部分がリピーター、という状況で繰り返すことで、運営のコストが分散してとても低くなる。

あと、新しい人の顔とか名前とか全然覚えられないけど、一度に追加されるのは2〜3人だからまあ頑張ってみようかなという気にもなる。

まあ、頑張るといっても積極的に話しかけたりはしないのだけども。「食事は全員参加」と食事の時の「自己紹介」をちゃんと聞いておくぐらい。

余ったら寄付

食事全員参加のルールがいいねと書いていて思い出した。集金額を切りのいい金額(10進法で)にしておいて、余ったらPython Software Foundationに寄付、というのも運営コストを下げる良いアイデアだね。細かいお金の計算とか面倒だし、かといってプールしておいて次回使うとかでもいろいろめんどくさいし。

どういうことしているのか

Pyspaで何をしているの、という質問にも答えておこう。

僕は初日に今書いている本の原稿を持って行ってレビューしてもらったら、フルボッコになって「まったくそのとおりで反論の余地もございません」という状況になったので、そのあとはずっと涙目で温泉に入ってボードゲームをしてパズル解いてました。だいたいこんな感じ。

そうそう、問題の箇所はかなりバッサリとリファクタリングされました。レビューしてくれたみなさん、ありがとう。

Pyspa

そんなこんなで、Pyspaは僕にとっては何万円かの宿泊費を支払うだけの価値があるイベントわけだ。
だからこういうよいものをもっとたくさんの人に与えることができればいいのにと思うのだが、
Pyspaの価値を維持するためには人数を増やすことも新規参加者を増やすこともできないだろうなとも思う。

だから他の人がPyspa的なものをやろうと思った時に参考にできるように、Pyspaの設計の良かった点について情報をシェアしとくかなぁ。

スモールスタート

Pyspa的なものをいろんなひとがやればいいと思うよ、という事自体も他の人が何度も書いているなぁ。

それ多分何年も前から言っているけど、たぶん最初から今のPyspaと同じ物を作ろうとして挫折してる人もいるんじゃないかな。

もっとスモールスタートでいいと思うよ。最初の一歩は顔見知りメンバーの温泉旅行とかに「他の人が若干名参加できるようにする」という風穴ひとつ開けるだけでいいんじゃないのかなー。Pyspaも最初の頃はアクセンスの人が多かったよねぇ。今でもビープラウドの人が多いけど。

あとPyspaも今の形になるまでに何回も試行錯誤してる。バーベキューをしようと食材を買ってきたのに例のごとく雨男な主催者のせいで台風が直撃して大惨事になったりとか。生活リズムが合わなくて僕が寝ている時にYoshioriが寝ていて、最終日まで顔を合わせない事例が発生したりとか。食事や温泉の質を求める顧客セグメントとそういうことを気にしない顧客セグメントで開催地の意見が割れたりとか。

そうやって試行錯誤する過程で、今の開催地という「仕入先」と、そのクオリティで満足する「顧客」が30人+αあつまったから、安定して開催し続けられるようになったんだよね。

大事なのは試行錯誤の過程で運営者が赤字にならないことなんだろうな。もちろん金銭面でもそうだけど、それだけではなくて、気苦労したのに得るものが少ないとかそういうのも含めてね。

とかいって

他人に「スモールスタートでいいからやってみろ」とか言っていて、自分では行動しないとか酷いよなぁ。

ほんとフリーライダーですみません。僕がPyspaから色々な恩恵を受けられるのは、Pyspaを運営したり参加したりするいろいろな人のおかげです。

まとめ

「コミュニティ活動はよいものだ」という主張はよく聞く。確かに自分の経験を思い出してみても、コミュニティ活動から得られたものは大きい。

ただ、誰でも人間だからやる気が出ない時があって、やる気が出ない時にはブログを書かなかったり勉強会に行かなかったりしているわけだ。インターネット越しに見ている人は、ブログが書かれないからやる気が出ない時は見えず、活動しているところだけが観察される。そして実態以上に誇張されたイメージを持ってしまう。

そしてその誤解に基づいたイメージと自分を比べて「自分はダメだ」とか「雲の上の存在」とか言ってみたりする。不毛だ。自分で心理的障壁を作ってどうする。

みんなもっと肩の力を抜いたほうがいいと思うよー。