「竜の学校は山の上」と「竜のかわいい七つの子」

異文化系SFが大好きな妻が「竜の学校は山の上」と「竜のかわいい七つの子」を買ってきた。両方とも短篇集。前者は「日本唯一の竜学部がある宇都宮大学」が舞台だったり、人間が我々と同じ形の「猿人(ホモ・サピエンス)」とそうではない「馬人(ケンタウロス)」の2種類の人種で構成されている世界が舞台だったりする。竜は機械に駆逐されて今では役立たずだったり、馬人が長時間労働するせいで猿人の失業率が上がってたりする。後者は「人間のような見かけをしているが言葉は話せず、知能もそこまで高くない『人魚』」が存在する世界が舞台だったりする。「人魚に人権を」とか言う人もいるし、それらの活動によって被害を被る人もいる。

両方ともなかなか面白かった。どちらが面白いか選べと言われたら「竜の学校は山の上」を選ぶかな。馬人の話と竜学部の話が特に面白かった。妻は「竜のかわいい七つの子」の「瞳を入れると実体化してしまう絵描き」の話が面白いらしい。あと、やっぱり馬人の話と、竜学部の話が面白いそうだ。竜学部の話、もやしもん的な理系大学の雰囲気が面白いしね。