「アスペルガーですが、 妻で母で社長です。」レバレッジメモ

妻が買ってきたので読んでみた「アスペルガーですが、 妻で母で社長です。」

自己肯定感の低かった著者が、ADD(注意欠陥障害)傾向の強いアスペルガー(高機能自閉症)と診断された事をきっかけに生き方を変えて幸せになったという話。序文が痛々しくて一度投げ出してたんだけど、読んでみたらなかなか面白かった。自分がアスペルガーである事を知ってから、自分の取り扱い説明書を作ることを決意し、繰り返し実践して明文化したそうな。その30のルールが三章に書かれている。

ルール自体はアスペルガーでなくても参考になるものが多い。たとえば毎日のひとり会議とかはよく他の本でも言及される定石なんだけど、この本ではひとり会議の中に「自由で想像的な時間を過ごすこと」を織り込んでたりするのが興味深い。「噂話と人の悪口は主観的で、事実を確認しようとしてもかえって人を傷つけてしまう、だから無視した方がよい」というのもなるほどなぁと思った。タスクが多くて次に何をすればいいか混乱しだしたら、人にどれをするべきか決めてもらってもいいんだよ、とか、頭を使わない作業をして心を落ち着けるとかマインドマップを描いて全体像を把握しようとしてみるとか。「困った時には耳を揉む」は今度から実践してみよう(笑)

あとは「ルールから外れてしまったときに最優先すべきことは、まずは傷を広げないように冷静になるまで待つこと、自分を責めすぎるな」という考え方はルールを決める上で重要なポイントだよねぇ。参考になる。

追記: 当事者からの視点なので、アスペルガーについて知識のない人が客観的な視点からアスペルガーについて知りたい場合には向いてない。客観的に知りたい人には中根晃の自閉症がおすすめ。