本を読む目的の明確化
目的を明確にしたほうが、明確でないまま進めるよりも効率が良い。
そうは言うものの「どうやって明確にするか」がよくわからなくて悩むことも多いように思う。
そこで「本を読む」というタスクの目的について、質問のリストして整理してみた。
Q: その本を読むのは娯楽ですか?
例えばSF小説を読むとか、漫画を読むとかの場合、娯楽として読んでいることが多いかと思う。
娯楽なら効率化は必要ない。「楽しいこと」が目的なのだから自分が楽しいように読めばいい。
Q: その本は読みたいものか?
例えば読まなければいけない会議資料や、学校でレポートを書くための課題図書、教科書、などなど「読みたい」という気持ちよりも「読まなければいけない」の方が強いケースも多々ある。自発的に「読みたい」のかどうかは重要なポイントだ。
Q: (読まなければいけない本なら) なにがわかる必要があるのか?
「〜は何か?」のような問を言語化することで「本を読む」という曖昧なタスクが「『〜は何か』を調べる」という明確なタスクに変わる。
例えば辞書を頭から読む人はあまりいないし、挑戦しても大概の場合すぐに心が折れる(筆者経験談) しかし「辞書を有益に使ったことがない」という人はあまりいない。なぜかというと辞書を読む時には「『〜は何か』を調べる」という明確なゴールを持っていて、そのゴールが達成された時点でタスクが終わるからだ。
それと同じで、読みたいわけではない本を頭から読むと心が折れるが、明確なゴールを達成するために拾い読みをする時には折れにくい。
Q: (読みたい本なら) なぜ読みたいの?
理由を言語化してみよう。
Q: (本の内容を理解したい!) なんのために?
理解すること自体が楽しいから、というのであればこれは娯楽なわけだ。
そうでないなら、別の目的があるはず。それは何?
→ (具体的に〜ができるようになりたい!) ならばそれができるようになったかどうかで理解できたかどうかが測れる。もしこのパターンで途中で心折れている場合は「〜ができるようになりたい」が最初から大きなものを目指しすぎなのだろう。もっと小さいゴールから徐々に達成していくんだ。どんな勇者でも最初はスライムから倒すわけなので。
→ (知っておくと役に立つことがありそうだから…) そう思っていて、その上で読む気が起こらずに本を積んでいるなら、「役に立つことがありそう」という考えに自分がそれほど納得してない。知るためのコストを払うほど、知った後の状態が魅力的に見えていないからモチベーションが失われるんだ。
Q: その本を読むのを止めてしまった方がいいのでは?
→(そうだな…)
→(いや、この本の内容を学ぶことには時間を割く価値がある!ただやる気が出ないだけなんだ!)
Q: タスクをもっと細かくしてみてはどうか
読むことや学ぶことにモチベーションが湧いてないのは、それが「達成までに何時間掛かるかわからないタスク」だからではないか?
であれば、30分程度でできる、もっと小さいタスクをしてみてはどうか。
まだ本を開きすらしていないのであれば、まずは表紙や目次、章のタイトルだけ読んで「この本は何を解説している本か、どこに何が書かれているか」を把握しよう。
すでにパラパラ眺めるくらいのことをしているのであれば「この本の一番重要な部分をノートにまとめよう」や「この本の一番重要な部分をブログで紹介しよう」をやるのもよいだろう。