ごきぶりポーカーのオリジナルルールでたらい回しを発動することのデメリットについて

ごきぶりポーカーは「手札が全部なくなったら勝ち」にすべき - 西尾泰和のはてなダイアリー

id:tyoro1210 この最善手、回していくリスク回避が考慮されてない。/ そもそも本来の敗北条件は4枚溜めで、絶妙に分散して終わらない時の為に切れ負けがあるんだと思うし、カード切れで勝ちだったら残り枚数ゼロの人ハブるだけ。

id:trashkids 文章から察するに、ごきぶりポーカーの基本ルールである「カードを渡された際、カードを確認し他のプレイヤーに渡し直す事が出来る」というルールを採用されていないのではないでしょうか?

ごきぶりポーカーのオリジナルルール、つまり取らされれば取らされただけ負けに近づくツールで、たらい回しをすることのデメリットについて。説明するまでもないと思ったのでスキップしたらつっこまれたので説明する。


XがYに攻撃をした場合、YがYesかNoを答えてその攻撃をはねのける確率を p とする。 p は 1/2 以上である。なぜならたとえ全く手がかりがないときでさえランダムにYesかNoを言えば 1/2 であり、より手がかりがある場合にはそれより高い確率ではねのけることができるから。

つぎにYがZにたらい回しを行ったとする。ZがYesかNoかを答えてその攻撃をはねのける確率 q は p 以上である。なぜなら、カードの交換ができないので、手がかりが増えることはあっても減ることはないから。

さて、たらい回しをしたときのYが負ける確率は 1 - p、 たらい回しをしたときのYが負ける確率は q である。この二つの確率には 1 - p <= q が成り立つ。なぜなら 1 - p <= p <= q であるから。

よってたらい回しは常に「自分がこのカードのやりとりで負ける可能性を高める手」である。追記: この議論はZが100%たらい回しをするプレイヤーである場合にはそもそもqが定義できない。というわけで5人以上で1人を除いて全員がたらい回しをするプレイヤーである場合には、たらい回しをしないときの1ターンあたりの期待値1/4がたらい回しをしたときを上回り「たらい回しをする方がいい」という結果になる


プレイヤーYのたらい回しを発動する確率が p であり、プレイヤーZのたらい回し確率が q で q < p だとする。YesかNoを答えて的中させる確率がYとZで同じ r である場合、 「XがYを攻撃したときに負ける確率」 r(1 - p)は「XがZを攻撃したときに負ける確率」 r(1 - q) より小さい。よってその他の条件が同じ場合、より「たらい回し確率」の高いプレイヤーを攻撃することが「自分がこのカードのやりとりで勝つ可能性を高める手」である。


なにか論理的な反論があれば伺いますが、僕の理解が正しければごきぶりポーカーのオリジナルルールでたらい回しを発動するプレイヤーは「弱いプレイヤー」であり「勝つためにタコ殴りするべき対象」だということが上の2つの解説で示されているかと思います。