ブタインフルエンザSF的最悪のシナリオ

追記:タイトルを書いてから本文を書いているうちにすこしタイトルとずれてしまった。タイトル通り「最悪のシナリオ」ならもちろん全世界で新型インフルエンザが大流行して世界の人口が半分くらいになるよね。可能性は0じゃない。でもさすがにそうはならないかなーと思っている。下の記事は「もしかしたらなっちゃうかも」と僕が思うライン。



「SF的」って書いておけばひどいことを書いても「SFですから」と言えるライフハック

ブタインフルエンザの感染性が低くて他の大陸での発症が確認されないまま収束するか、危険ならばもうちょっと早めにその危険性をみんなが認識できるくらいのアウトブレイクが起きてくれるのが好ましかったんだがなー。

「最悪のシナリオ」は、そうなるとは思いたくはないけどそうなる可能性を否定できないようなシナリオ。たとえば崖っぷちを歩くなら「まあ、よろけなければ落ちることはないさ。たぶん無事に歩ききるさ」と思っていはいても「万が一もしかするとよろけて落ちてしまうかもしれない…」そんな不安感を感じさせるのが最悪のシナリオ。

現時点で、メキシコ、アメリカだけでなくニュージーランドやフランスでも発症者が出ていて、ある程度の感染力があることがわかる。ニュージーランドとメキシコの間を行き来する観光客と、日本とメキシコの間を行き来する観光客、どっちが多いと思う?日本国内にもすでに感染者がいて、まだ発症していない状態だと考えるのが自然じゃないだろうか。

最悪のシナリオは、その感染者たちが発症しないまま明日の通勤電車でウイルスをまき散らして感染者をかなり増やしてしまうというもの。日本政府観光局の統計によれば2008年のメキシコからの旅行者は24194人。日本人のメキシコ旅行者は69946人。合計1日あたり258人。山手線の定員は168人なので、通勤ラッシュ時の1車両の人数はおよそ300。旅行者の10%が感染していて、感染者と同じ車両に乗った人の10%が感染すると感染者総数は約800人。メキシコが発表している感染者は1324人、死者数は81人なので、同じ比率で死ぬとすると50人程度が死ぬことになる。メキシコでの死者が25〜45歳の範囲だったことから死因はサイトカインストームだろうと思われるわけで、日本でも同じように若くて元気な生産年齢を中心に死者が出ることになるだろう。

発症が確認されずみんなが油断している潜伏期間のうちにどれだけ広がってしまうか、それが問題だ。発症が確認される前から「感染者がいる」と仮定して予防をすることが重要だ。マスクや手洗いうがいはもちろん、可能であればオフピーク通勤だとか休むだとかも検討すべき。


豚肉とかそういうことを言ってる人がいたので、あらためてはっきりと書いておこう。ブタインフルエンザはブタを発生源とした「人から人へ感染する誰も免疫を持っていない新型インフルエンザで、かつ発生源のメキシコでは現時点までに25〜45歳の生産年齢を中心に感染者の16人に1人が死亡している危険な伝染病」ですよ?豚肉食べないとかそういうこと言ってる場合じゃないですよ?